6318人が本棚に入れています
本棚に追加
「先輩、すごいよね。
モデル活動もこなしながら、こうして学校にも通って…それなのに成績は上位って、一体、いつ勉強するのかな」
少し汗をかいた紙パックのレモンティーを、口に含みながら、私は何気なく思った事を声にする。
「…慣れじゃないのかな。
仕事と学校を、無理なく両立するコツをつかんで、忙しいからこそ
時間を上手に使うっていう」
「なるほど」
優の理解度と分かりやすい説明に思わず頷く。
…さすが、ファン。
先輩は、成績上位の限られた生徒だけで構成された、特進クラスに通う。
いわゆる『エリート大学への道を約束する』クラスの事だ。
「…そういえば。
ブログに、進路の事をアップしてあったよ」
「あ、そっか、3年生だから…」
「うん。
『進学はしない』って。
モデル業に専念するみたい」
「…そうなんだ」
最初のコメントを投稿しよう!