1 出会い

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とにかく豪華な自分には縁のない世界の話に、私は、そう言う他になかった。 「ただ、先輩は一人暮らしだから ね…」 「え、家族とじゃないんだ?」 『二度目』の意外な事実に、私はつい反応する。 「どうしてかは知らないよ? 雑誌のインタビューで『今は一人暮らし中です』って、読んだだけだから」 「……」 いつもと違う話題に、なんとなく 気が引き締まる。 「…何かあったんだろうね。 ただ、今はオープンにしたくない事かもしれない。 だから先輩が話してくれる時期が来るまで見守るよ」 「……ファンの鏡だね、優」
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