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『もしもし』
『愛也ちゃん?
今、電話しても大丈夫?』
『大丈夫です』
『…直生から、連絡あった?』
『昨日の夜にメールが…ただ、私がずっと、熱で寝込んでいたので遅くなって…。
今、読んだところです』
『もう起きて大丈夫なの?』
『はい、平熱に戻りました。
実は昨日の夕方、先輩が話したい事があるって私に会いに来てくれたんです。
なのに途中で倒れてしまって…、
結局、何も話せていなくて』
『…直生からのメールに、なんて
書いてあった?』
『大嶋さん、私も意味がよく分からなくて…聞いてもいいですか?
題名が『明日』で、
本文には『JAL 57便 18時30分』
って、飛行機の便と時刻があるだけで、他には何も書かれていなくて…』
私の話を聞いた大嶋さんは、しばらく黙って。
はあ…と、重いため息をついた。
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