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「…せ…っ…ぱ…」
車内に響く、恥ずかしい私の声と二人分の息使いによって、さらに体温が急上昇した様な感覚を覚えながら、先輩の唇に応じる。
「…んっ……」
先輩のシャツをぎゅっと掴む手の感覚がなくなりそうな程、休む事なく何度も何度も口内を侵され、
その度に頭の芯がジン…とした。
…もう、訳が分からなくなる…。
「もっと、口開けて…」
ふわっ…と、体の力が抜けそうになったその時、低く、湿った声がして、ぼんやりとした頭で拾ったけれど、そんな余裕は少しもなくすぐには反応できなくて。
「だめ?」
「………」
…そんな声……、ずるい。
もう、抗えなくなってしまう。
「…っ…」
「…可愛い」
「も…、待っ…て」
「無理」
「ん…っ…」
時間にすれば、数分。
ただ私にはその何倍にも思える程長い、深いキスは続いて。
途中、意識が、遠のいていく様な気がした。
「…ここ来て」
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