10 告白

15/26
前へ
/851ページ
次へ
そう言うと、私の首筋に、そっと唇を当てる。 「…せっ、先輩…っ」 「…大丈夫。 少しの間、じっとして」 不安げに動揺していると、先輩は優しい口調で答えてくれた。 その瞬間。 緊張の漂う首筋を、熱く柔らかな感触がゆっくりと這う。 「!!」 ど……、どうしよう…っ! こういう時って、どうするの…! 「……」 戸惑う私に気づいたのか、先輩はふと笑って。 「いいよ、何もしなくて。 そのまま俺に抱きついてて」 「……」 その言葉通り、私はどうしようもなくなって、無意識に、ぎゅっと先輩の背中のシャツを握る。 「……っ」 どうしても自然と荒くなる呼吸を整えようとした、その時、首筋に甘噛みの様な痛みが走って。 「あ…っ」
/851ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6298人が本棚に入れています
本棚に追加