10 告白

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思わず、口元を右手で覆う。 今の……、私? 初めて耳にした、自分の甘い声に 驚きと動揺を隠せない私は、その状態のまま硬直する。 …びっ、くり…した。 それ以上に、とても恥ずかしくて恥ずかしくて…もう、出せない。 そう思った私は、きゅっと口元を引き締めて、さらに片手で押さえる。 ……けれど。 そんな小さな抵抗は先輩に崩された。 「可愛い。 …声、隠さないで」 私なんかとは、比べ物にならない甘くて低い声の後、今度は鎖骨に同じ痛みが走る。 「…あっ…」 ぴくり、と体が震えて。 耐えきれなくなった様に甘い声が落ちた。
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