11 彼女

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「えっ!!したの?先輩と!?」 「そんなはっきりと言わないで。 は…、恥ずかしい…から」 翌日の放課後。 私の部屋を訪れた優に昨日の事を 伝えた。 ……けれど。 私の知らないところで、お母さんから遥さん、そして優へと、私が熱で寝込んだ事、直生先輩が会いに来た事、突然私が姿を消した事が、優の耳に届いていた。 ここまでくると感心してしまうというか…。 なんて正確な、ネットワークなんだ。 もちろん勘の良い優が気づかないはずもなく。 先輩が、一ヵ月仕事でフランスとイタリアに滞在する事も把握していて、逆算して私が先輩と会っていたと想定していた。 すごい想像力だ。 一応、話はしたけれど、さすがに車での事は恥ずかしくて…、口にできなかった。 「良かったね、愛也。 で、好きって言われたんだ?」 「…う、うん」
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