11 彼女

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相手は『あの』直生先輩。 今まで、どんな女性と付き合っていたのかは知らないけれど…どうして、私なんだろう。 接点はなかったから、私がどんな子でどんな性格か知らないはず。 という事は、中身ではない…? かといって、容姿で彼女を選んだり、作ったりする人じゃない。 うーん……。 「この着信音、愛也じゃない?」 「…えっ?」 優の声で初めて、鞄の中の携帯が鳴っている事に気づいて。 いつの間にか考え込んでしまっていたのか、慌てて届いたメールを確認する。 「ふふ。 …分かりやすいなあ。 その顔は、先輩でしょ」
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