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「ふわぁ~あ」
俺は大きな欠伸をして机にうつ伏せる。
窓を通して射し込む太陽の光の気持ち良さが眠りを誘う。
首だけ動かして窓から青空を見上げると、雲一つない。
風も少し吹いているのか中庭の木々の葉が揺れている。
なんて麗らかな日だろう。
こんな日は何処かの草原で大の字になって寝転がりたい気分になるなぁ。
教室内は昼休みとあってかクラスメイトの喧騒で満たされている――――
ワイワイガヤガヤ。
「…………………」
――――――寝れるかっ!
折角のこんな天気の良い日に寝る事すら許されないのか!?
くっ、なんていう横暴!これは立派な自由権、いや生存権の侵害か?
どうなんだい現社担当の岡田よ!
「う~ん……」
和人の奴も「早速行動に移してくる!」と言ってどっか行ったのに。
俺は机に上半身を乗せた格好のまま黒板上に掛かっている時計を見た。
12時40分。昼休みは13時10分までだからあと正味30分はある。
よし、決めた!どうせ寝られないのなら有意義に時間を使ってやるぞ。
思い立ったが吉日だ。俺は席を立ち、制服に携帯と財布とガムがある事を確認して教室を後にする。
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