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「おーいっ。勇人ぉぉ!」
勇人の後ろから駆けてくる銀髪碧眼の少女。
繁華街ではかなり目立つ巫女服で息を切らし、勇人に飛び付く。
「おわっ!?…なんだ…静香か…」
「むぅ~!何だとはなんですっ!
馬鹿勇人!」
この勇人にしがみつきながらむくれている少女は、紅 静香。
過去、変態教団と噂されていた教団の次期お社で、今は静香の父である紅 ルーシと言う外国人がお社を勤めている。
「なんでもないよ…」
勇人は目を背けながら静香を傍らに歩き始める。
「ねぇ…勇人っ!
叔母さんは元気にしている?」
「何でお袋の話になんだよ!」
「いいじゃないっ。
ニーナさん元気?」
どうやら勇人はあまり言いたくない様子でむすっとした表情をする。
「そういうお前の方はどうなんだよ…」
「うちは…その…」
静香の母は特に問題のない気品のある母だ。
頭にできた大きなたん瘤が引かないと言うこと以外は…
「うちは…元気よっ!」
「ふーん。」
聞いておいて全く興味の無い様子の勇人に静香はプンプン怒りながらぶーたれだした。
「ぶーっ。勇人だけずるい!
ニーナさん!元気なの!?」
「あぁ…相変わらずだよ。」
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