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「相変わらず……かぁ…
と言うことはまだ魔王の息子設定なのね…」
「あぁ…」
げんなりした様子の勇人。
父、悟は世界をひとつに纏めた英雄なのだが、魔界の存在は表向き隠されたままの為、母ニーナが何を言おうともご近所からは中二病として扱われていたのだ。
「はぁ…。いくらじいちゃんの名前が佐譚(サタン)だからってそりゃないよな…」
「うちも…昔はどうあれ…今は立派な神教なのに…未だに変態教団扱いされて…
辛いわ…」
ハァ…
二人同時にため息を吐く勇人と静香…
そのため息は重力に従い地に落ちていく。
「ねぇっ!。このままゲームセンターにでも行かない?」
「それもそうだな!!
行こうか!」
二人は手を繋ぎ、ゲームセンターへと足を運んだ。
「ねぇ!あそこにしようよ!
私、ウサギのぬいぐるみが欲しいなぁ。」
「うん!取ってあげるよ。」
そう言い、ゲームセンターに入ろうとした瞬間、突然ギューンと空間がが歪み、目の前のゲームセンターが跡形もなく消え去る。
「え…」
「な…なにこれ…」
二人が訳も解らずその場に立ち尽くしていると何処からともなく笑い声が響き渡り、上空に赤いローブの男が写し出された。
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