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「ん?何か言ったか?」
「いいえ。何にも」
「ぽぽがいてくれれば安心する」
大きく背伸びをして達也がわたしの好きな満面の笑みを見せた。
ずるいよ、達也。
そんな表情をされたら嫌だって断れないじゃない。
誰が好きな人と親友の恋を応援したいなんて思うの。
もう、笑い飛ばすしかないじゃない。
「わかった。達也のこと応援する!」
悔しい気もするけど、わたしがいてくれると安心するって言ってくれた達也を憎めない。
ぺこちゃんだってきっと満更じゃない。
それはわたしがわかってる。
ぺこちゃんと達也と三人でいてぺこちゃんはいつも柔らかく笑ってる。
「応援するよ」
わたしが笑って達也に笑顔を向けられるのはふたりに幸せになってほしいと思えるから。
「ありがとな、ぽぽ」
―――ちょっと。
ううん。
かなり切ない気がしたけど、応援できる。
だって。
達也の笑顔が見られるから。
それでいいと思えるから―――
そう思った。
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