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妹は、身内の贔屓なしで綺麗だった 目も鼻も唇も全てのパーツが整っていて絶世の美女と言っても納得するほどだ 目は私の倍大きくて鼻も綺麗な筋を描いて高く顔は片手で持ってそうなほど小さく透き通るような白い肌 まさに完璧だった スタイルも抜群で長い手足に絹糸のような黒い髪 妹は女の子が憧れるものを全て持っていたのだ 頭も良く昔からいつも比べられていた 当然、褒められるのはいつも妹で、私はそれが終わるのをじっと待っていた 幼い頃はあまり気にしていなかったが、小学校の高学年になる頃には妹と比べられるのが当たり前になっていた それが嫌で、妹とは違う事を示したくて、手伝いや勉強を頑張ったりもしたが、結局妹の方が要領が良くいつもおいしい所は妹の物だった それは、大人になっても変わらなかった
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