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その年の夏、手島が花火に誘ってきた。
「誰が来るの?」
「女の子2人誘ったよ。」
花火当日、手島のアパートに俺の車をとめて、手島の車で女の子を迎えに行った。女の子と合流し、木村が俺を2人に紹介し、女の子の名前はるみこちゃんとさちこちゃんだと紹介された。その後、豊田のおいでん祭りで行われる花火を見に行った。
車をデパートの立体駐車場にとめて、花火があがる川のほうへ歩いて行った。
川に近づくにつれ、人だらけではぐれないように気をつけていた。
なんとか川の近くに着いた。人見知りな俺は、女の子と話せずにいた。
なかなか良い場所がみつからず、
「駐車場からみようか?」
と、手島。
みんなで人をかきわけながら、駐車場に戻る途中、花火があがりだした。
音だけ聞きながら、駐車場へと急ぐ。
駐車場に着き、ようやく花火がみえた。
「きれいだね。」
と、るみこちゃん。
俺はまだ話せずにいた。
花火が終わり、手島のアパートに行き、
「木村が2人を送ってやってよ。」
「わかったよ。」
「よろしくお願いします。」
『女の子と何も話せてないからどうしよう。』
俺の中では、るみこちゃんが気になっていた。2人は同じ西尾市、
「俺、道わからんからナビってね。」
「わかりました。」
ナビしてくれた通りに西尾を目指す。
西尾市に入り、
「どっちを先におろせばいい?」
「さちこでお願いします。」
まずはさちこちゃんをおろした。
そしてるみこちゃんと2人きりになり、
『ここで電話番号交換しないと。』
と、思いながら、るみこちゃんの家が近づくから、勇気を出して、
「電話番号交換しない?」
「いいですよ。」
「どこでおろせばいい?」
「スギ薬局でいいですよ。」
スギ薬局に着き、
「赤外線できる?」
「できますよ。」
「じゃあ俺が先に送るね。」
「きました。じゃあ私が送りますね。」
「きたよ。」
登録をして、
「今日はありがとね。」
「ありがとうございました。」
そしてるみこちゃんと別れて帰宅した。
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