派遣会社時代

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俺はアパートにむかった。 アパートに着き、るみこと部屋に入った。 「きれいにしてるね。」 「あんまり物がないだけだよ。」 有線の音楽をながし、2人でソファに座った。 俺はるみこにキスをした。 「ベットに行こうか?」 「うん。」 シングルベットでせまい。 俺はるみこを抱いた。 「バックしたい」 と、るみこが言った。 俺はその言葉にひいてしまった。 「バックはないだろう。」 と、俺は言った。 その積極的な言葉で、るみこを抱く気がなくなってしまった。 「もうやめよう。」 と、俺。 「なんで?」 と、腑に落ちない様子のるみこ。 「もう服を着よう。」 るみこは服を着て、ソファに座った。 俺は、るみこと付き合っていく気がなくなって、 「もう別れよう。」 「なんで?」 「バックって普通、はじめて抱いた日に言わないだろ。」 「わかったよ。」 そして、るみこを送って行った。 わずか10日だった。名古屋港水族館に行くと別れるというジンクスは本当だと思った。 俺はそれ以来、ジンクスを気にするようになった。
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