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朝になり、いつみを送って行った。
就職して2年が経過していた。俺は仕事を覚えると、上司に新しい仕事を求める。同じ仕事をしていると刺激が足りない。
俺はこの頃から、TO社の社員になりたいと思っていた。社員は、名大、東大の卒業生で、社員になったら、俺もエリートになれると思っていた。
『目立つ仕事をしないと。』
その頃、重谷さんという女性が派遣されてきていた。長髪で茶髪で、年は1緒だった。
あまり目立つ感じではなく、今後関係をもつなんて思ってもみなかった。
重谷さんと仕事をすることになり、自然と仲良くなった。
就職して2年半、開発の仕事があると聞いて上司に
「開発の仕事をやらして下さい。」
「いいよ。」
まだ仕事は残っていた。それはこなさないといけなかった。
そんなある日、
「配線長だけ、明日までにだして。」
と、池田さん。
「明日までは厳しいですよ。」
「ごめん。どうしても必要なんだ。」
「わかりました。」
俺は開発の準備はまったくしてなかった。
まずは現地現物。
開発といっても、前に他の人がやったやつの発展したやつだ。
工場内にその機械があった。それをみにいった。
イメージはできて作業にとりかかった。
徹夜してなんとかできた。
「これが配線長です。」
と、池田さんに提出。
これが開発を引き受けた大変さの始まりにすぎなかった。
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