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俺はいつみのことをあきらめずにいた。
電話で、
「また付き合ってくれないか?」
「もう無理だって。」
それからしばらくして、社員の寺町と付き合うことになったことがわかった。
寺町と1緒にバイトすることは、辛かったが、バイトは辞めてはいけないと思ってた。
他に好きな子でもできれば、いつみのことが忘れることができるかと、思った。
せいこちゃんと遊んだこともあった。
DVDをかりてきて、1緒にみた。せいこちゃんとは、いい雰囲気になることはなかった。
俺はいつみのことが忘れられず、苦しんでいた。
『寺町と何をしてるんだろう?』
『今ごろ抱かれているんだろうか?』
そんなことばかり考えて前進できずにいた。
俺は3年の冬になっていた。就職活動の真っ最中。就職は氷河期。メーカーは無理だとあきらめていた。
何がしたいかも漠然としていて、技術系の派遣会社に就職して、何社かまわって、自分がしたいことをみつけようとした。
派遣会社以外の会社説明会にも参加したが、ピンとくる会社はなかった。
派遣会社に行くことを決め、T社に志願することにした。教授の推薦ももらい、T社にエントリーした。
履歴書を書き、面接で必ず聞かれる自己PRをどうするか悩んだ。
大学といえばバイトしかしてなかった。バイトのことを自己PRで言おうと決めた。
そして面接の時がやってきた。
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