O社時代

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カラオケが始まり、松村さんも歌わないので、息子さんと2人で歌った。 俺が2、3曲歌って、彼女に 「なんかリクエストある?」 「西野カナ歌って下さい。」 「キーが高いから低めに歌ってもいい?」 「いいですよ。」 『会いたくて会いたくて』を歌った。それなりに上手く歌えて良かった。 2人で歌っていたが、レパートリーは多く、途切れることなく歌った。 そして、18番のゆずの『栄光の架け橋』を歌うことにした。 この曲はうつ病で苦しい時、転職活動が上手くいかなかった時に、支えられた曲である。 気持ちをこめて歌った。 歌ったあと、松村さんから、 「気持ちがこもっていたよ。」 「本当ですか?うれしいです。」 そして、カラオケが終わった。 彼女とも少し話せたし、いい1日になった。 そして、また普通の毎日になった。仕事は忙しくなく、先輩の仕事を手伝う日々だった。 そんな時、松村さんから 「今度、海釣りに行かないか?るみも誘って。」 「行きたいです。るみちゃんには僕から誘ったほうがいいですか?」 「俺が誘うからいいよ。」 そして、海釣りに行く前日の昼休みに松村さんに聞いてみた。 「るみちゃんは行くって言ってました?」 「まだ迷っているって。」 仕事が終わり、テニスをやってから、彼女に聞いてみた。 「海釣りに行く?」 「まだ迷っているんです。」 「行こうよ。」 「木村さんは行くんですか?」 「行くよ。」 「じゃあ行こうかな。」 俺の一言で行くと言ってくれたからうれしかった。 翌日、松村さんが迎えに来てくれた。 助手席には彼女が乗っていて、俺は後ろに座った。 「木村、香水きついな。」 と、松村さん。 「すいません。」 彼女がいる中で言わなくてもいいのにって思った。 彼女と松村さんは、会話が弾んでいたが、その中に入っていくことができなかった。 1時間半程走り、目的地の海に着いた。
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