第四章~試される英雄としての資質~

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「ふっ 何を言おうが、俺は誰とも手を組む気は無い!」とジオはオメガの誘いをはね除けた。 「強がりを言っていても、内心は今揺らいでいるのではないか?」とオメガはジオを見透かすように話した。 「俺がゼータ達と手を組むとでも思っているのか!」とジオは表面では強がるが、オメガに心の奥底まで見透かれているような気がして、嫌な気持ちになった。 「ジオよ、お主力が欲しくないか? お主にその気があるなら、ドラゴンマスターに勝てるだけの力をやろう!」とオメガはジオに追い討ちを掛けるように甘く囁いた。 「しつこいぞ いい加減にしろよ! 俺は何を言われようが、手を組む気は無いと言っているだろうが! 帰ってくれ!」とジオは言うと、オメガを激しく突き飛ばし、その場を後にした。 「大分、心が揺らいでると見た これならば、あの手を使って、丸め込むことも可能だろうな」とオメガは良からぬ考えをして、ジオの後ろ姿を眺めていた。
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