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ため息をつくしかなかった。それほどの事を言われたのだ。
実家からの帰り道を、先ほどまでの出来事を思い出しながら帰る。
なんで親父は俺にあんな事を言ったのか。考えてもその心理は俺にはわからない。
そんな事を考えながら帰る俺の前に、見慣れた顔があった。なんでその顔を見るだけでこんなにも心が落ち着くのか。
「たっちゃん大丈夫?」
明菜は心配そうに俺の顔を覗いてくる。こんなに近くで顔を見たのは久しぶりな気がする。
「ああ。こんなトコでどうしたんだ?」
小さな頃からの付き合いで、俺達はこんなにも成長した。そして明菜はこんなに綺麗になったんだな。
こうして明菜と話をできるのはあとどれぐらいなのだろう。こんな事を考えてしまう俺は精神的に参っているのかも知れない。
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