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「いないから言ってるんじゃない。あなた二組なら普通科なんでしょ?
誰かいい男はいないわけ?」
顔が良くなかったら、完全にキレていると思う。
「一人いるよ。それは…俺。なんてね」
空気が凍りついた気がした。小森は先程よりも冷たい目をして俺を睨んでいる。
「冗談にしてもつまらなすぎる。出てってくれない。話をしてると疲れるから」
小森はまるで、顔が良くないのに、よくそんな冗談が言えたなというような顔をしていた。
たしかに顔が良くないのは認めるが酷すぎる。
「ちょっと待ってくれよ。もう冗談は言わないから
それに今は授業中なんだから、教室には戻れない」
慌てている俺に対して、小森は余裕そうだ。この感覚は新藤以外では初めてだった。
「そんなに慌てないでよ。これが私なりの冗談だから
それよりなんでこんな人がいないような場所に来たわけ?」
こんな事を話していいのだろうか?でも誰かに愚痴を言いたかった俺は話す事にした。
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