秋の夕焼け

伊藤秀樹

「あれ知らない？この学校には三大美女と言われている学校を代表する三人の美女がいるんだ

一組の小出明菜。二組の新藤翼。そして小森の三人が三大美女だよ」

小森は黙っている。知らなかったから驚いているのだろう。

きっと内心はスゴい喜んでいるんだろう。

「気に入らない」

えっ？今、気に入らないと聞こえたが。なぜだろうか。

「それって不満があるって事？」

「当たり前じゃない。不満だらけでしょうがない

だいたいなんで美女が三人もいるわけ？一人でいいでしょ

それに私が一番可愛いに決まっているわけだし。納得できない」

突然のナンバーワン宣言に俺は笑うしかなかった。

小森はそれが気に入らなかったみたいでまたしても俺を睨む。