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「ん?まだなにかあるのか?」
「あなた自分がなにを言ったかわかってるの?
私なのよ。私が振ることがあっても、振られる事なんてありえない」
彼の目は冷たかった。私は思わず掴んだ腕を放してしまう。
「キツい事を言うようだけど、ハッキリ言うな
その性格が無理だ。お前はたしかに顔はいいからモテるかも知れない
でも性格は最悪だぞ。お前みたいなタイプのヤツは大嫌いなんだよ。本当にもう行くからな」
彼は屋上から出ていった。私はただ黙って、彼の後ろ姿を追うことしかできなかった。
自分は今、どんな顔をしているのだろうか?ポケットから鏡を取り出して自分の顔を覗いてみた。
いつも通りだ。いつも通り…ガシャン…
私の足元にガラスの破片が広がる。私は鏡を地面に叩きつけていた。
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