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教室に戻る頃には休み時間になっており、ちらほらと他の生徒にすれ違う。
その中で、ある生徒とバッタリ出くわしてしまった。
体育着姿なので、次の授業に向かう途中なのだろう。
「あっ」
彼女も私の存在に気がついたようだった。
「あれ?誰かいるの?」
私はわざと相手を侮辱するような事を言った。
「お前は本当に子供だな。背がでかいだけしか取り柄がないくせに」
ムカ。小人こと新藤翼はどうだと言わんばかりに言い返してきた。
「そんな汚い体育着で近寄らないでくれる」
「ふん。これでも私は綺麗好きなんだ。体育があった日は毎日洗濯している
それよりそんな長い爪の方が、衛生的に汚いと思うがな」
私の自慢のネイルをバカにされた。もちろん汚くもないし、毎日手入れをしている。
「あらごめんね。お子様はこんな爪にしたくてもできないものね」
「そんな爪に誰がするか。不便で仕方がない。まあなにもできなそうなお前にはお似合いだ」
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