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つん、と風が鼻を付いた。
「やっぱ寒いね」
はにかみながら、
美鈴が振り向いた。
「体調大丈夫か?」
「平気!この為に
ちゃんと先生との約束守って
頑張ってきたんだから」
そんな自信が逆に心配だけど...言おうとしたけど、
飲み込んで僕は代わりに
笑ってみた。
悴んだ手がグリップを握る。
車椅子から伸びる無数の管
骨ばった手足
今日は1月1日、
美鈴の2年ぶりの
外出許可日だった。
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