君と来年も 仁王

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「…**、顔怖い」 「いくらなんでも女子にそれは 失礼じゃないのブン太?」 朝、廊下で合って 私の顔を見たブン太が 1番最初に言った言葉だった。 「いや、だって怖ぇよ。 なに怒ってんだ? 今日は…」 「まさにそれが原因だよね?」 爽やかに微笑んで現れたのは 我らが部長、幸村くんだった。 「幸村くん?何が…、あー…」 幸村くんの目線の先には 沢山の女子に囲まれて プレゼントを受け取る雅治。 「別にー。 可愛い女の子から嬉しそうに プレゼント貰ってるなら 私のプレゼントいらないじゃん って思っただけだしー」 「…わかりやすい奴」 「なんか言ったブン太?」 「いやいやいや!何も!」 とにかく、私の機嫌は 朝から絶不調だった。 ただでさえ教科書でパンパンな 鞄の中にプレゼントを 詰め込んできたというのに、 こちらには見向きもしない。 それにイライラして、 こんなことで嫉妬してる 自分自身にもイライラした。 あー、もうほんといやだ。 .
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