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「もしもし」
『あ、雅治?今、大丈夫?』
「ええよ。どうしたんじゃ?」
『んー、特に用はないんだけど
今日はクリスマスだしね…。
声、聞きたくなっちゃった』
少しおどけて言った彼女だが、
それでも声色は寂しそうだ。
「俺も、聞きたかった」
そんな可愛い彼女に
少しだけ笑みがこぼれる。
『…今雅治笑ったでしょ』
「笑っとらんよ」
『ほら笑ってる!』
「要するに**ちゃんはクリスマスに俺と一緒にいれないのが寂しいんじゃろ?」
いつものようにからかっていつものように反抗してくると思った。
だけど、
『…寂しい』
今にも泣き出しそうな声でぼそりと言われるとどう返していいかわからなくなる。
「…あー、ちょっと待っとってくれるか?…幸村、明日の練習なんじゃが、」
「ふふ、わかってるよ。丁度明日は俺も用事があるからね。部活は休みだよ」
「そうか、わかった。…**、聞こえてたかもしれんが明日は部活が休みになった。よければ予定開けといてくれんか?
朝、迎えに行く」
『ほ、本当!?嬉しい!!』
「ああ。じゃから今日は我慢してな?」
『うん。
明日、楽しみにしてるね?』
「俺も。じゃあの」
___
「…あのさぁ、今のって仁王の彼女とか…?」
「ん?丸井知らなかったの?」
「仁王は氷帝に彼女がいてな。
だが遠距離だからなかなか会えないと言っていたな」
「どうやら、明日会うみたいだけどね」
「まじかよ…抜け駆けだ…。
おい仁王!彼女がいるとか
聞いてねぇぞ!」
「言っとらんもん」
「赤也も知らなかっただろ!?」
「え、あ、いや俺は写メも見せてもらいまし「だああああ!俺だけかよ!」
「ブンちゃんうるさいぜよ。」
「ブンちゃん言うな!
くっそー、彼女ほしー…」
白い雪と共に
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