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幸村が帰ったあとしょぼくれる丸井を赤也が引きずりながら帰路へとつく。
「そういえば幸村部長も彼女いるって言ってましたもんねー」
「俺は同じクラスだ」
「まじっすか!
どんな人なんスか?」
「そうだな…。他人の嫌がる仕事でも率先してやる優しいやつだな」
「成績優秀、運動神経良し、じゃったっけ?」
「ああ。ただ、天然なとこがたまにきずと言ったとこだろうか?」
「幸村はそこが面白いと言っとったな」
「へー」
「リア充爆発しろ」
「ちょっ、丸井先輩がそろそろやばいですよ」
「まぁ仕方ない。今年は諦めるんじゃな」
「その勝ち誇った笑みがムカつくんだよ!!!!」
半分泣きながら仁王を睨み付けている丸井。
話しているうちに次の角を曲がればすぐ俺の家と言うところまで来た。
「では俺はここで…」
「あれー、あそこって柳先輩の家っスよね?」
赤也が指を指したのは紛れもなく俺の家だ。
「そうだが…」
「いや、家の前に女の人が…」
赤也が呟いた瞬間、俺はすでに走り出していた。
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