序章

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その後玄関を出た先で友人と挨拶を交わし、ボク達は数キロ先にある高校に向かって歩き始めた。 これまで何度も通い続けた通学路を友人と何気ない会話をしながらのんびりと学校へと向かう。 それはいつもと何ら変わらない日常の一ページ。 舞台が小学校・中学・高校と変わりはしたが本質は何も変わってはいない。 おそらくこの先も大学・専門・就職と、幾つかの道はあるとしても本質は変わらないはずだ。 ……あぁ、今日もこうして一日が過ぎていくんだなぁ…… 隣りを歩く友人と話しながらも頭の隅ではこんな事を考えているボク。 こんな事を考えているのは別に今日この瞬間だけではない。 何気なく過ごしている中でこれまでも幾度も考えていた事だ。 そして毎度この事について考えた後はこう締め括る。 『この何気ない日常を劇的に変えるような【何か】が起こらないだろうか』、と。 いつもならそう思っただけで終わる。 それは今日も例外ではない……そう、例外では無い『はず』だった。 『【いいねぇ、君のその願いミーが叶えてあげましょう】』 ノイズがかかったような謎の声が頭の中に響いたこの瞬間。 これまでのボクの【日常】は、確かに終わりを告げた。
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