第1章

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『【続イテの説明はお待チカねの魔法にツイテだよー。 属性は火・水・地・風ノ基本四属性に、雷とかの特殊属性ナンかがアルのサ。これマタありきたりナ感じダヨネ。 魔法ノ階級は初級・下級・中級・上級・最上級の5種類。神級なんて階級ハありませんノデあしからず】』 ……なるほど、魔法についてはなんとなく理解できた。 多少はファンタジー系のゲームをしていた事も役に立ったよ。 『【魔法のオ次は持ってル人が少なイといウ理由で、とってもレアな扱いにナってるスキルにツいて。 コレは数万人に1人ってイウ確率で手に入る生マレつきの特殊能力の事ダヨ。 その効果ハ人によって千差万別ダカラ、どんなスキルがアルかは自分で確カメようネ】』 以上でスキルの説明は終わりらしい。 一例だけでもいいからどんなスキルがあるのか教えてほしかった…… 『【コファンにツイテの簡単ナ説明は以上で終了ダヨ。質問は受けつけマセン】』 ……あ、質問は無しなのか。 『【最後にキミのコレカラについて説明シヨウか】』 「……っ……!?」 これまでの気が抜けたような雰囲気とは打って変わり、突如黒い光からプレッシャーが放たれ始めた。 先ほどよりかは弱いみたいだが、おそらくこのプレッシャーも殺気なのだろう。 感じている殺気が弱いからなのかもしれないけど、頭の中が恐怖で埋まるなんてところまではいかない。 だがプレッシャーを感じた瞬間、つい体が強張って動けなくなったのも事実。 実際の命を懸けた戦闘においてそんな事になってしまった場合、致命的な隙を作ってしまう事は疑いようがない。 『【……うんうん、ワザワザ最初にミーの殺気を受ケタダケはあるね。 このぐらいノ殺気ヲもう堪えらレルようになるなんテ……さすがミーが見込んダ人間だ。 コレマデの奴らトは大違いだヨ】』 殺気に対するボクの反応を見て一人頷く黒い光。 試された事はわかったが、それ以上に奴が口にした言葉が気になる。 これまでの奴ら? もしかしてボク以外にもこの世界に連れてこられた人がいるんだろうか? 『【さて、コレカラ話す事はコファンで生き抜くうえでトテモ大切な事。 絶対に憶えてオク事をお勧めするヨ】』 黒い光の言葉に疑問は浮かぶが、次の言葉を聞いて疑問を頭の隅に追いやる。 疑問について考えるのは後だ。 今は黒い光の話を覚える事だけに集中しよう。
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