第1章

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『【まずコファンという世界はキミにとってハ異世界ダ。 当然生活環境ナド違う事ハ多いト思うよ。 ソノ中でも最大ノ違いはキミの世界デいうゲームのヨウに、自分のステータスを可視化スル事が出来るという点なんダ。 やり方は左手デ空中にS字を描くダケ。簡単だろ?】』 ゲームのように自分のステータスを見る事が出来る? ……考えるよりも実際にやった方が早いかな、百聞は一見に如かずだ。 黒い光が言った通り空中に左手でS字を描く。 「うわっ!?」 直後、目の前に突然青い画面が現れてボクの視界を塞いだ。 『【アハハハハ!!びっくりしたデショ? 初めてステータスを出シタ時はどうしても顔の前に出るんダヨ】』 驚くボクを見て黒い光は笑い始める。 知っていたなら教えてほしいもんだよ、まったく…… 『【ステータス画面は左手デなら好きな場所ニ動かせるよ。 次カラは動かシタ場所に現れるカラ心配しなくてイイから】』 一通り笑い続けた黒い光の言葉に従って、目の前にあるステータス画面を左手の人差指で触れてみる。 「……へぇ……」 するとステータス画面は左手の人差指について動くようになり、右手で触れるとその場で固定された。 なるほど、ステータス画面を離す時は右手で触れればいいのか。 ……なんか異世界に来たというよりも、ゲームの世界に入ってるみたいだ。 本質としてはどちらも変わらないんだけれども。 『【それじゃ続いてステータス画面の見方にツイテの説明だよ。 マズは一番上が自分ノ名前と現在のレベル。レベルにツイテはキミの世界のRPGと同ジ感覚ダカラ説明は省くヨ】』 RPGと同じ……つまり戦闘でモンスターを倒せばそれに見合った経験値が手に入り、経験値が一定まで貯まるとレベルアップって事かな。 『【名前とレベルの下が自身ノ体力と魔力量の残量デ、その更に下が身体能力の数値になっているンダ。 細かい説明は面倒ダカラ詳しくハ後で自分で確認シテネ、見ればダイタイわかるから】』 言われるがままに黒い光の言葉に沿ってステータス画面を見ていくと、一番下の部分に何も表示されていない空白の部分を見つけた。 これは……?
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