1番線 鉄道プリンセス

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2000年代初頭の新大阪駅…。 ある家族が新幹線を待っていた。 「まもなく、のぞみ5号博多行きが到着します。危険ですので白線から下がってください。」 駅員のアナウンスがこだまする。 「おーい、つばさ、みずほ、さくら。500系のぞみが来たぞー!」 3人の子供に声をかける父親、彼の名は高浜伊三郎。 とある鉄道車両の製造しているメーカーで工場責任者をしている。 そして、ホームで乗務員交代の準備をする白髪で年配の運転士が高浜平和(ひらかず)。 伊三郎の父親で、国鉄時代に天皇陛下が御乗車した、お召し列車や新幹線の運転をした経歴を持ち、 国鉄民営化直前に大阪へ転勤となり、引き続きJR西日本でも新幹線の運転士をしている。 そして、新大阪駅に入線する500系のぞみに興奮する子供たちが、 高浜つばさ、みずほ、さくらで、伊三郎の子供で、みずほとさくらは双子である。 そして、伊三郎たちは500系のぞみに乗り込む。 500系のぞみは定刻通りに新大阪を発車する。 そして、500系のぞみは姫路駅を通過する。 「ほら、ただいま時速300キロで走行していますだって。」 伊三郎の妻、あやめがつばさたちに声をかける。 「さくら、300キロで走ってるんやね。」 みずほがさくらに声をかける。 「おじいちゃんが運転してるんやね。すごいすごい!」 さくらが300キロで走る500系のぞみに興奮する。 あれから、13年後…。
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