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友達が出来た。
「大事なお話があります…私の彼はトイレから出た後手を洗いません」
「はぁ」
中沢はため息に似た返事をした。
「皆さんもそんな人と付き合わないでね」
「低レベルな理由で別れたんですね…」辛辣な言葉を吐いてしまった。少し反省したがその後の出来事のお陰ですっかり記憶の端に追いやられた。
「は…は…じめまして……」
「転校してきたほむらちゃんよ」
「…っ」
彼女は真っ黒な腰まである髪を結い、三つ編みにしている。肌は雪のように白く、眼鏡をかけている。
放課後クラスメイトになった中沢とツインテールが可愛いまどかという子が話しかけた。
「素敵な名前だね」
「名字は?」
「暁美」
「「かっこいい~!!!!」」
「ほむらは夜明けのことを示すからぴったりだね」
ほむらには二人の友達が出来た。前の学校には親しい人間関係が築けていなかったので嬉しかった。胸が燃えがるような活力が湧いてきた。
暇なときはマミと杏子というまどかの知り合いともおしゃべりをするようになった。
「マミさんってとっても魅力だね。こうなんというか胸もふくよかだし」
「うん、男にモテモテだからなっ…みんなもあのおっぱいに触りたがってるよ」
「後者はどっちかというと中沢くんの感想でしょ、この変態め!」
まどかに聞くとマミは校内成績第一位を入学してからずっと保っているらしい。
ちなみにほむらは学習能力が低い。体育も下手…特にハードル。だからそういう人に憧れる。
そんな時きゅうべぇに出会った。真っ白なぬいぐるみ?生き物?ウサギ?猫?…とにかく喋る。
「君はまどかと仲良くなりたいのかい?」
「うん…あの子話しかけようにも周りのクラスメイトが囲んでて、思ったように絡めないのよ。それに私知能が高くないから嫌われてるみたい」
「僕はどんな願いでも叶えられるよ。ただし代償はある」
「頭を良くして!」
「身体能力は?」
「それも!」
「やれやれ2つは無理に決まっているじゃないか」
「だってマミさん以上にならないとまどかに振り向いてもらえない…うっうっうっう」
「後悔しないよ『頭が良くなる』それだけで充分だよ…後にきっとわかるよ」
「ありがとうきゅうべぇ。なんだか友達みたいだね」
きゅうべぇは耳を伸ばしほむらから何かを抜き取ろうとした。
「気持ちいい。こんな快感初めて…」
「普通痛がるもんなんだけど―――新しい力を解き放ってごらん」
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