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「うわっ、タバコ臭っ。」
玄関を開けるなり、奈緒は声をあげる。
そして、俺を睨む。
「先輩、タバコ吸ってる?」
「悪いかよ。」
「まだ未成年じゃん。」
文句を言いながら遠慮なく中に入っていく。
リビングのテーブルの上にはいっぱいになった灰皿と、空き缶。
「ちょっと先輩のこと嫌いになった。」
ギッと俺を睨む。
俺はずっと奈緒のことが顔以外嫌いだ。
「そこの部屋、使っていいから。」
物置にしていた部屋を奈緒に教えると、奈緒の顔はニヤッと笑みを浮かべた。
「私が先輩の部屋使うんで、先輩がこっち使って良いですよ。」
あまりにも酷い。
だけど、俺は何も恐くて言えない。
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