タバコの苦み

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「…おはよ。」 「………うん。」 毎朝の奈緒は、髪の毛がボサボサで、けれど大人しくて普段より良い。 「いつ帰るの?」 「…別にいつまでいたって良いでしょ。」 奈緒が家に来て今日で一週間。 俺の部屋はすっかり奈緒の部屋になっている。 「俺が困るよ。」 「何か文句あんの?」 奈緒に睨まれると、俺の心は震え出す。 一昨日、奈緒は専門学校の入学式だったらしくスーツを着ていた。 テーブルの上にあるタバコに手を伸ばす。 「早く死ぬんだから。」 「奈緒が家にいるだけでストレス溜まんだから仕方ねぇだろ。」 「ベッドの下にあるAVも見る暇ないもんね。」 俺を小馬鹿にするような態度を取る。
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