0人が本棚に入れています
本棚に追加
「ダリぃ」
学校からの帰り道、横を見れば いつもと変わらぬ見飽きた顔がある。
「…人ん顔見て ダリぃとか言うなさ。」
そう言っているのは 高一から ずっと同じクラスの松田孝。
「お前の顔見てんと 何か俺もダリぃ。」
松田のその向こうで そう話をかぶせて来たのが 木下裕一。
「…おいおい、…裕一まで何や…俺 泣いちゃうよ?」
「だってよ~ なんつ~か こう、覇気 って言うの? 孝の顔からは ラオウの気合いが伝わってこねぇんだわ。」
「俺はラオウじゃねぇ! …恵斗 なんとかしてくれ俺 ラオウになっちゃう」
「お前は ラオウっつうか…のび太だな のび太。」
「もう のび太でいいや!しずかちゃんつれてこい!」
(いるか んなもん)
と思いながら なんとなく俺は笑っていた。
最初のコメントを投稿しよう!