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学校の帰り道、 大体 このくだらないやり取りが俺達の日常だった。
将来の夢なんて物も 目標も これと言ってなかった。
ただ毎日をなんとなく。
俺達は そうやって生きていた。
「友原達じゃん! 何してんの?」
そう言って 後ろから声をかけてきたのは 同クラの相川奈保と西川裕子だ。
「…ブラッとしてるだけ」
俺がそう言うと 相川は 「今日も 無気力キャラ全開やね!」と俺の背中を叩く。
「無気力最高!!!…ほっとけアホっ。」
そう言うと 少し怒った様子で 「アホ言うなさぁ―。」と切り返してくる。
この会話を聞いてる 松田は面白くない。
松田は 相川に好意を持っていたからだ。
そんな松田の気持ちを知っていた俺は 松田をぐいっと引っ張りながら 「アホも一人やと なんか物足りん。この際 コンビ組めコンビ。俺達代表まつ~だ!!」
そう言うと西川が「うちらの代表は奈保って事ね、そんならオケ」と笑っている。
すかさず スッと腕を出す松田。
「私で良ければ!」
即効 「あたし アホやないもん!」と拒否られる。
冗談の様なやり取りの中 松田のファーストチャレンジはこうして 何気なく幕を閉じた。
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