我が家の家政夫

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「お祖母さんが亡くなって、これは流石に実家に帰るしかないと心配したけど……1ヵ月よく耐えてるね」 「ご近所さんが助けてくれてるんだっけ?」 内心ぎくりとして、おにぎりを取り落としそうになる。 ギリギリのところで踏みとどまり、笑顔を返した。 「う、うん。そうだよ、お祖母ちゃんが人脈繋いでおいてくれたから助かってる。おかず分けてもらったりとか……」 「なんかいいねー、そういうの」 「お弁当もそのおかず入れればいいのに」 さらりと指摘してきた栞に、冷や汗をかく。 「だ、だってそれじゃいつまで経っても自立できないじゃない」 「ふむ、それもそうね」 佳奈と栞は顔を見合わせ、ほっとしたように笑った。 彼女たちはちょくちょく、こうしてちゃんと私が生活できているか訊いてくれる。 不器用さをバカにしてくることもあるけれど、それでも心底心配してくれている友人に対して申し訳なく思いながら── ───私は半分、嘘をついた
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