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藤「ああ、そうだ。……てか、この球体がフェンリルなのか?」
俺は靄の後ろにある不思議な球体を見上げて聞いた。
このぐるぐる巻きがフェンリルなら、大分イメージしてたのと違う。
つーか、全く違う。
「ふむ……確かにそうではある。だが少々違う。
この球体は封印なのだ。フェンリル様はこの中で眠っておられる。」
藤「眠ってる??
じゃあ、フェンリルは生きているのか?」
イケメンはフェンリルの存在は1つだけだと言っていたが?
生きているんなら転生なんか出来ないだろうし……
「いや……生きていらっしゃる訳ではない。
ここに封印されているのはフェンリル様の器なのだ。」
靄には形もないので表情などは分からないが、悲痛な気持ちが伝わってきた。
藤「どういう事だ…?
そうだ、俺はイケメンに案内役の者が説明してくれるからって落とされたんだよ。」
「ふむ……確かにあの方々よりは知っているだろう。
フェンリル様は彼らに知られることを何より嫌がられたからな…。
だが、私も詳しく知っているわけではない。
話せる事だけ教えよう。」
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