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「 フェンリル様は数多(あまた)ある世界の“秩序”を管理されていた。
世界を崩壊させるやもしれない綻びや歪みを正しておられたのだ。
……かつて、《世界》に大規模な歪みが生じた。
フェンリル様はその元凶となった神々と戦ったのだ。
……その戦いは凄まじいものだった。
フェンリル様は戦いに勝たれたが、深い傷を負ってしまった。
器となる身体は無事だったが、存在が歪んでしまったのだ。
大きな存在の歪みは世界に影響を及ぼす。
故にフェンリル様は己の存在ごと歪みを喰らうしかなかった。
そして残された器にはフェンリル様の力など全てを封じ、器自体を封印したのだ。
何時までも“フェンリル”という存在を居ないままには出来ないのでな。
主がここに連れてこられたという訳だ。
私は、フェンリル様が最後の力で器やこの空間を守るために創った者なのだ。
だからこの位しか知らん……。」
話終わると靄はしゅんとして俯いてしまった。(←ように思えるだけ)
藤「そうだったのか……。」
……重い。
フェンリルの最期めっちゃ重い。
でも取り敢えず……
藤「何かこの球体、光だしたんですけど…?」
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