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ゆっくりとヘルとヨルムンガンドの方に視線を向ける。
二人とも窺うように俺の目を見てくる。
くっ!
イケメンと美人の涙目+上目遣いなんて凶器だろ!?
…………何でイケメンのも凶器になったぁぁぁぁぁぁぁ!!
どうして世のイケメンはどんなことしても様になるんだ!?
あ、一応言っておくが、俺は断じてウホッな趣味は無い。
違うからな!?
って、そんな事は今はどうでもいい!
二人にこんな不安そうな顔されたら、"兄" として放って置けないだろうが…
藤『あぁぁぁもぉぉぉぉぉ!
よし!ヘル、ヨルムンガンド、俺たちは兄妹だ!!
中身は変わっちまったかもしれないが、俺がお前らの兄貴だからな!』
誰が何と言おうと決めた。
コイツらを大切だと思う気持ちがフェンリルの想いだろうが、もう全部ひっくるめて俺のものだ。
俺が宣言すると、ヨルムンガンド……長いからヨルでいいや。
ヨルが驚いたように聞いてきた。
ヨル「藤村君…でも………良いのかい?」
藤『良いも何も俺はもうフェンリルだぞ?
お前らがそれで良いって思ってくれるなら……俺は兄貴だ。』
ヨル「っ!…藤むr……いや、兄様…!」
ちょっww
お前が兄様呼びてww
ヘル「うぅ…ふぇぇ……兄様ぁぁぁ!」
ふぐえっ
ヘルが俺の首に抱きついて今度こそ泣き出してしまった。
それをヨルが微笑んで眺めている。
まぁ、二人とも兄だと言ってくれるようだな。
ホッとした。
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