ピュアって何?

3/12
前へ
/32ページ
次へ
「ストレートだな」 あまりの直球に阿棹は唖然とする。 「あ、宮島くん。 いたのか?」 花梨はマジマジと阿棹を見た。 「ぐはっ!」 今度は阿棹のハートにグサリと言葉が突き刺さる。 「……大丈夫? 宮島?」 うなだれる阿棹を麻莉亜は覗き込む。 「ははっ。 こう見えても打たれ強いんだぜ。 『鉄壁の阿棹さん』と異名があるんだ」 ゆっくりと顔をあげ阿棹はブイサインをした。 「ただの甲斐性なしだろ?」 ニヤニヤしながら花梨は言う。 「うっ……」 花梨の言葉に阿棹は再び肩を落とした。 完全に花梨に押されている。 「宮島さんチィーッス!」 「阿棹さんおはようございます!」 ガックリしている阿棹の横にいかにもヤンキーっという感じの少年達がやってきた。 「オッス!」 阿棹は顔を上げキリッとした表情で挨拶を返した。 「か、花梨姉さんチィーッス」 花梨の存在に気付いたヤンキー達は律儀に挨拶をした。 「去れ」 花梨は迷惑だと言わんばかりにヤンキー達をギロリと睨んだ。
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

20人が本棚に入れています
本棚に追加