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カウンター席に並び、小一時間女と語り合ったが、それは至福の時間そのものだった。
こんなにも話していて心地いい女は、未だかつて出会ったことがない。
「なんか、初めて逢った気がしないな。まるで、昔の恋人にでも逢ったみたいだ」
おれがそう言うと、女は少し顔を赤らめて言った。
「ありふれた口説き文句ね。でもいいわ。口説かれてあげる」
そして俺達は、寄り添うようにバーを出た。
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