満月の夜に逢いましょう

6/7
前へ
/7ページ
次へ
「なあ、結婚しないか?」 おれはベッドの中で女に訊いた。 「結婚? 奥さんは?」 「あいつとは別れるよ。もともと、『身の回りの世話をする人間』以上でもそれ以下でもない女だ。愛情なんてもともとないんだよ」 女は笑っていた。俺はそれを肯定と受け止め、あの一体感を求めて再び女を抱き寄せた。 .
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12人が本棚に入れています
本棚に追加