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「あっ、初めまして、水島…です」
「初めまして、水島さん。ザクって呼んでください」
二人でどぎまぎした挨拶をかわした。
「お見合いかっ!!」
ナイトが突っ込んでくれて、私の緊張もほどけてきた…のかな。
「でも、ザクってあだ名なんだよね?」
「いや、蔵久って書いてザクって読むんだ」
「親が遊びはんぶんでつけたらしいけど、けっこう気に入ってるんだ」
そうだったんだ。
「私と似てる…」
「え?水島も?」
「私下の名前、樹茶って書いてキティーって読むの」
「みんなかわいいって言ってくれるけど恥ずかしくて…」
「キティーかぁ、確かにかわいいけど普段は呼びづらいな」
「そうなの、だから水島って呼んでね」
「うん、わかった」
…
……
………
買い物はすぐ終わったので長い間というわけにはいかなかったけど、
ザクと話している間、私はずっと笑顔だった。と思う。
時間的には短かったけど、すごく…なんというか…幸せだった。
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