序章

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広さは5立方メートルくらい。 高さに不便はないものの、横幅めっちゃせめぇ… そして真っ白。 本当に白。 …何もない場所ってのをアピールしたいんだろうな でも、何もないわけじゃない こんな狭い空間なのに、俺の前には一人の女の子がいる。 篝 「………」 鍵の少女こと篝。 樹系図を見ていたはずなのに、いつの間に俺たちはここに来たんだ? つーか何かしゃべってくれよ篝さん… こんな狭いのにめっちゃ気まずい… 瑚太郎 「…なぁ、篝…」 篝 「………」 聞こえてるよな!? 絶対シカトだよな!? そんで俺が騒ぐとまたホモ・ザンネンナヒトとか言うんだよな!? …ああ、なんでこんなに一人で葛藤してるんだ? こうなったら返事するまで話しかけてやる! 瑚太郎 「おーい、篝さーん? この距離だもん聞こえてますよねー? ちょいとお話しがあるのですが?」 篝 「………」 瑚太郎 「シカトしないでもらえますかねー? 俺だって好きでこんなとこいるわけじゃ… ってか何ここ!? うわーい!せまーい!でたーい!」 篝 「□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□」 これは篝の圧縮言語。 現在の人類の理解可能は範囲を遥かに超えた言語だ つーかこれ理解できる奴いんのか? 会長や静流でも無理だろうなぁ…
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