下弦の夜に

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下弦の夜に

「ねぇ。麻美。無くしちゃたモノって戻って来ないのかなぁ?」 塾の帰り道。唐突に希美が呟いた。 「んー。ちょっとした物なら直ぐに見つかるんじゃないの?」 大好物のソフトクリームに夢中の麻美は、適当に答えている。 「もぉ。人が真剣に悩んでるのにぃ。」 希美は、頬を膨らませて、そっぽを向いた。  
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