愛と言うものは

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新学期当日の朝リビングに行くと家が殺風景になっていることに気づき親父が出ていったことが分かった。 机には置き手紙と2000円が置かれていた。 (手紙には当分帰ってこない お金は毎月振り込んでおく) とだけ書いてあった。 時計を見ると8時を指していた。 やばっ遅刻する 学校は家から5キロくらいあり自転車で20分くらいで 朝礼は8時45分からなのだが今日は新学期で8時30分に朝礼なのだ。 急いで制服に着替えて家を飛び出した。 「昼御飯買う時間もないな。購買でいいか」と考えながら自転車置き場まで走っていたとき バンッ 丁度死角になっていたところで慌てていた俺は確認せずに飛び出たため女性にぶつかってしまった。 「イテッー」 「イターイ」 お互いの第一声にでた声だった。 すみませんと俺は直ぐに謝った 「謝って済むなら警察いりません」 と怒ってはなさそうだが頬を膨らませながら文句を言ってきた その女性は透明なのではと思うくらい色白で黒髪のロングストレートのとてもきれいな人だった。 俺は彼女に見とれてしまっていたらしく 「ちょっと聞いてる?」 と言われてようやく我に返り それと同時に学校を遅刻しそうなのを思い出し 「ほんとにすみません 今度ちゃんと謝りに来ます」 と言って頭を下げてから自転車の方に走った 彼女はなにやらブツブツいいながらもマンションに入って行くのが見えた。 あんな人住んでたかなと思いながらも、いつもよりスピードを速くした。
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