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『カッ!』
「あ」
「うわっ!すごっ!?」
先程刈魔が投げたサイコロを取りに行こうとしたその時、なんとサイコロは蒼白く光り輝き一瞬にして定位置へワープ。
吉野岡亜罪の1m先に現れた。
「うわぁ……ハイテク過ぎてちょっと引くのです……」
「……ボソッ(絶対スタッフその台詞で半泣きしてるっすね)」
後ろで麗菜が何やら小さく呟いたが、生憎亜罪には聞こえていない様子。
気持ち悪い物を触る手付きでサイコロを持ち上げ、ハンターボックス付近へ投げる体勢を取る。
「では行くのですよー」
ハンターの目が出た途端
前にいる吉野岡亜罪が、真っ先に危険に晒される。
前進か
ハンター放出か
「みぃぃぃ……みゃ!」
気分は野球選手。
おもいっきりサイコロを投げ、中間で着地しゴロゴロと転がって行く。
涼しい顔で目の行方を見守る亜罪だが、一歩下がりいつでも逃げられるように構える。
そしてサイコロが緩やかに止まり、後ろから騒ぐ声が聞こえた。
「……みぃぃぃ……」
2
「よかったのです……」
「流石ふくかいちょー!!」
「なんか途中から『みぃ』しか言ってなくない?」
「駆は黙ってて」
ハンターボックス、2マス前進
残り、9マス
亜罪と入れ代わりに前へ歩み出したのは、今は亡き『腹ペコ猫さん』の主人公。
山田一郎。
再びサイコロは光りに包まれ、一郎の前に転送された。
「……いざ目の前で見ると本当に不気味だねコレ……」
「一郎君頑張って!!」
「一郎行け!!お前なら出来る!!」
「……親の年下姿ってのは……なんか色々複雑だな……」
※この作品は、時間軸をオール無視して展開しております。
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