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そう言い放つと、魅織は恭弥の手を無理やり振り払って出て行った。
残された恭弥は、魅織が出て行った扉を見つめ、呟く。
「俺、諦め悪いんですよ。
絶対、俺にホレさせてあげます」
そう言うと、恭弥もまた、扉から出て行った。
職員室に戻った魅織は、先程のことなど忘れてしまったように見える。
実際、どうでもいいと思っているのかもしれない。
そんな時、高等部2年の英語担当である教師が話しかけてきた。
「帰りがずいぶん遅かったですけど、何かあったんですか?」
「生徒から告白されていました」
それを聞いた周りの教師たちは、持っていたプリントや教材を床にぶちまけた。
次の瞬間には、魅織の周りを取り囲み、口々に言う。
「それで、どうしたんですか?」
「まさか、相手の機嫌を損ねたりはしていないでしょうね!」
「こちらが訴えられてしまったら、責任は鬼堂院先生に取ってもらいますからね!!」
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